池口定男ご挨拶

顧みますれば、織物作りの世界に入り早や50数年となりました。
昭和56年、当時私は来るべき21世紀の住空間に最も映え渡る新しい織物を作り出したいと数年に及ぶ試行錯誤の毎日でした。

 

ちょうどその年の晩秋、昭和天皇の寿祝いとして正倉院記念展が毎年開催れて参りました奈良に代わって東京での開催となり、その時の出展物のの一点、佐波理(銅・錫・鉛の合金)は、私にとりましては切ってもれない出会いとなりました。
その出展物の一見もの静かな静寂的な表情の中に、幾年にも及ぶ歴史的な厚性を語りかけてくるような風格に圧倒され、今自分が苦しみ格闘してる新しい織物は斯くあるべきものを作り出したいと強く思いました。
その時の強烈な印象が翌昭和57年、久保田一竹先生のあの歴史的なザ・ショーの中で随所に使っていただけることとなりました、私のしい織物に迷わず佐波理綴と名付け、今日に至ります。

以来、十数年の歳月の中で5度に及ぶ海外展、及び佐波理10年の歩み展、15年の歩み展、20年の歩み展と回を重ね、その時々に制作して参りまし作品が数百点ともなりました。
開発以来取得して参りました数々の特許技法を駆使し、二十数年の歳月をけて制作して参りました我が子同然の作品をこの場でご紹介させてただいています。
夢は佐波理綴のアートへの昇華と皆様方お一人お一人に認知され、愛用れていくことを願っております。

 

平成16年7月吉日 佐波理綴創作者 池口定男